ジョンの曲のエピソード

 以前に本ブログで、

 「ポールの曲のエピソード」

 https://bs-pm.hatenablog.com/entry/2020/09/24/053358

と題する記事を書いたが、今回はビートルズにおいて、ポールと双璧をなす、もう一人の天才、ジョン・レノンの曲のエピソードを紹介しよう。

 ポールの時と同様に、ジョンが作ったビートルズナンバー3曲を取り上げて、僕が知っている限りで解説をさせていただこうと思う。

 

1.「Please Please Me」

 ビートルズのデビューアルバムと、同名の曲である。

 この曲は、イギリスの音楽チャートで1位を獲得している。しかしながら、米・英のチャートで1位を記録したシングルを、全て収録したビートルズのベスト盤、「ザ・ビートルズ1」には収録されなかった。理由は、収録曲を決定するに当たり、イギリスのチャートは「ミュージック・ウィーク」誌を基準にしていて、「Please Please Me」が1位を獲得したのは、他の音楽誌だったからだ。

 この曲が「ビートルズ1」に収録されなかったのは、本当にもったいないことだと思う。アップテンポのロックナンバーで、聴いていると気分が高揚して楽しくなってくる。

 ジョンが憧れていた、ロイ・オービソン風の曲にしようとして、元々はスローテンポだったそうだが、プロデューサーのジョージ・マーティンが、テンポを上げることを提案したとのこと。

 リンゴのドラムも素晴らしい。

 アルバム「Please Please Me」に収録されている。

 

2.「Strawberry Fields Forever」

 ジョンが子供の頃に住んでいた家の近くにあった孤児院「Strawberry Field」が、曲のモチーフになっている。ジョンはこの孤児院の庭園で、よく遊んでいたらしい。

 曲としては文句なしの傑作である。ジョンがスタジオで、この曲を初披露した際、ジョンが歌い終わっても、他のメンバーとジョージ・マーティンは圧倒されて、押し黙っていたそうだ。

 「Magical Mystery Tour」に収録されている。

 

3.「The Ballad of John and Yoko」

 歌詞は、ジョンとオノ・ヨーコが再婚した際に生じた騒動に関して、日記のように綴っていて、タイトルを見ただけでわかる通り、とても個人的な曲である。

 リンゴ・スターが映画の撮影により、ジョージ・ハリスンも都合が悪くて不在という状況だったが、ジョンがレコーディングを急いだので、ポールとジョンの二人だけでレコーディングした。ドラムを叩いたのはポールである。

 全英チャート1位を記録している。

 「PAST MASTERS VOLUME TWO」に収録されている。

 

 解説は以上である。

 ジョンは個人的な体験や感情を、曲として公にすることが多いと思う。一方、ポールはそのような傾向が少ないと思う。しかし、不倫相手との再婚のことを、曲として発表してしまうなんて、日本では考えられないだろう。日本でアーティストが同じことをやったら、大炎上だろう。(そもそも、できるわけないか…)

  またの機会に、ジョージやリンゴの曲に関しても、取り上げてみようと思う。

 今回は以上。

 それではまた!