名探偵コナン・レビュー4
●「赤鬼村火祭殺人事件」(コミックス2巻収録)
登場人物
毛利蘭
事件関係者
根岸正樹(男性・42歳・被害者)
阿部豊(男性・42歳・犯人)
根岸正樹の替え玉(男性)
警察関係者
目暮警部
事件の動機
保険金目当ての殺人
話の冒頭に江戸川コナンが、帝丹(ていたん)小学校に転入する描写がある。コナンの本当の姿は、帝丹高校2年生の工藤新一であり、類稀な推理力で警察の捜査に協力し、数々の難事件を解決に導いた高校生探偵である。当たり前の話だが、実際は、どんなに頭脳が優れていたとしても、警察が高校生に犯罪捜査の協力要請をする事は無い。(笑)
その様な頭脳を持つ新一からすれば、小学1年生として、子供に混じって勉強するなんて、やってられないだろう。算数の授業を受けながら、本人も
「かんべんしてよ…」
と心の中で呟き、ウンザリした表情をしている。
続いて体育の授業でコナンがサッカーをするのだが、ここで阿笠博士に作ってもらった、「キック力増強シューズ」が初登場する。阿笠博士は、工藤新一宅の隣に住む発明家で、APTX(アポトキシン)4869を飲まされて、身体が幼児化して身体能力が衰えた新一の力になる為に、様々な物を発明して与えている。「キック力増強シューズ」には、電気と磁力で足のツボを刺激し、筋力を極限まで高める性能がある。シューズの強さを中に合わせて、ゴールを目掛けてコナンがシュートを打ったところ、ボールはゴールネットを突き破り、なおも勢いが衰えずに大木に激突し、へし折ってしまった。まるでキャプテン翼のシュートの様だ。(笑)
コナンは、
「威力があるにも、ほどがあるぜ…気をつけて使わねーとな」
と言っているが、下手をすればシューズ使用で殺人を犯してしまうレベルの威力である。
事件解決の際に、コナンが「キック力増強シューズ」で蹴飛ばしたタイヤを、犯人の阿部豊の顔面に命中させて倒す描写があるが、見事に気絶してノビてしまっている。
阿部豊は、大学時代から20年来の友人の根岸正樹に対して、
「どちらが長生きするか、賭けてみないか?賭け金は…5億円でどうだ」
と持ち掛けて、お互いに5億円の生命保険に加入し、三ヶ月後に根岸を殺害した。動機は、阿部が経営する会社の負債の3億円を、根岸に掛けた保険金で返済する事だった。そして、残る2億円を元に、国外での逃亡生活を企てていた。阿部は、自身のアリバイを確保する為に、根岸の替え玉となる男性を雇った。根岸そっくりの替え玉の男性を毛利小五郎に尾行させ、既に殺害されていた根岸を、生きている様に錯覚させた。死体を焼いたのは、このアリバイ工作の為で、死亡推定時刻を割り出せない様にするのが目的だった。
記念すべき、「キック力増強シューズ」の初の犠牲者(?)が出た話であるという事が、印象的である。(笑)
今回は以上。
それではまた!
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