名探偵コナン・レビュー2
●「社長令嬢誘拐事件」(コミックス1巻収録)
登場人物
毛利蘭
事件関係者
谷晶子(女性・10歳)
谷晶子の父親
麻生(男性・谷家の執事)
ジャンボ(谷家の飼い犬)
誘拐犯人(男性)
事件の動機
父親に構ってもらう為の狂言誘拐
金目当ての誘拐
黒の組織のジンにAPTX(アポトキシン)4869を飲まされて、身体が幼児化した工藤新一が、江戸川コナンとして最初に解決した事件であり、その手柄は全て毛利小五郎のものとなる。
そしてこれより、毛利小五郎はコナンのお陰で、ヘボ探偵から名探偵へと変貌していくのである。(笑)
この事件は、狂言誘拐の筈だったのが、本当の誘拐になってしまったというものだ。
谷晶子は、三年前に母親が亡くなってからも、忙しく働き続ける会社経営者の父親に構ってもらう為、執事の麻生に頼み込み、共謀して狂言誘拐を企てる。その計画は、全身黒ずくめの大男に晶子が誘拐された事にして、解放の条件として会社を一ヶ月間、閉鎖する事を晶子の父親に要求するという内容だった。晶子は狂言誘拐の事実が発覚後、
"パパの会社が休みになれば、パパと一緒に過ごせると思って、麻生さんに手伝ってもらって事件を起こした"
という趣旨の発言をして、動機を正直に告白している。
この話を読んだ時に、僕は自分の父親の姿が思い浮かんだ。父は僕が子供の頃、訪問販売の仕事をしていたのだが、給料が歩合制だったので、売り上げが順調な時も、
「いつ売れなくなるかわからない」
と言っては休日返上で働いていた。寂しく感じる事もあったが、家族を養う責任を担って必死に働いてくれた父には、とても感謝している。仕事と家庭のバランスを調整するのは、とても難しい事だと思う。
事件に話を戻すが、狂言誘拐の計画を遂行中の晶子は、滞在先のホテルで金目当ての男に本当に誘拐されてしまう。コナンは、晶子が電話で示したヒントを頼りに、谷家の飼い犬であるジャンボを連れて捜索に向かい、監禁場所を割り出した。犯人と戦闘になるも、幼児化した身体では太刀打ちできず、殺されかけたところに蘭が間一髪で助けに来るのだが、その強さがハンパじゃない。(笑)
バットでの攻撃を腕で受け止めて、あっという間に空手で犯人をボコボコにしてしまった。コナンは唖然とした表情で蘭を見つめていた。名探偵コナンは推理漫画なのだが、まるで他の漫画から現れた様な強さだ。(笑)
事件解決後、晶子の切実な気持ちを知った父親は、晶子との時間も大切にしようと心に決めた。
晶子の為を思っての行動とはいえ、狂言誘拐に協力した麻生がクビにならないのは、やはり漫画の世界の話だからであろう。(笑)
今回は以上。
それではまた!
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