警察の証拠捏造

 先日、信じ難いニュースを目にした。

 それは、警察の証拠捏造によるスピード違反の取り締まりである。

 報道によれば、北海道警察本部の警部補が、スピード違反の取り締まりに於いて、速度データを捏造し、違反を犯していないドライバーに対して交通違反切符を切っていたとのことである。

 証拠捏造の手口は悪質だ。本来、スピード違反の速度計測は、停車したパトカーからレーザーを照射して行うらしい。しかし、当該警部補はパトカーを走行させながら、レーザーを電柱などに照射して違反速度のデータを捏造し、それを証拠として取り締まりを行なっていたそうである。

 そもそも、スピード違反を取り締まる目的は、道路の状況により定められた最高速度を超過して走行すれば、事故を引き起こす危険が高くなるからだと思う。交通の安全を脅かすという観点で、違反者に対しては反則金や罰金、場合によっては懲役刑が科せられるのであろう。

ならば、違反者が少ない方が社会にとって喜ばしい筈である。それを、速度違反データを捏造してまで、罪の無い人を違反者に仕立てあげた目的は、一体何なのか…

  違反者にさせられてしまった方々は、とんだ災難である。警察は捏造で違反切符を切られた人に対して、謝罪した上で違反を取り消し、違反金の返還を進めているとのことだ。

 今回は証拠捏造を行った警部補が逮捕され、事が明るみになったが、もし発覚しなかったらと思うとゾッとする。

 警察というのは公権力である。証拠捏造などによる検挙が、警察に於いてまかり通れば、法治国家の崩壊である。罪の無い人が違反者•犯罪者に仕立てあげられる事があってはならない。

 この様な事をするのは一部の人だけで、多くの警察官が法に則って職務を全うされていると思う。

 しかし、二度と同様の事件が発生しない様に、当該警部補の動機を解明し、本件の全容を明らかにして欲しい。

 

 今回は以上。

 それではまた!